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分類、判定

麻痺の障害部位と原因疾患、分類と病変部位

末梢神経疾患(脳と脊髄を除いた神経系)の原因部位は運動ニューロン、神経根、神経叢、末梢神経、神経接合部、筋繊維が上げられる。
運動ニューロンの代表的な疾患といえばALS 筋萎縮性側索硬化症。日本人に多い。運動ニューロンが侵されるが知覚神経と自律神経は侵されない。

麻痺の障害部位と原因疾患

障害部位 概要 疾患
上位運動ニューロン障害  大脳皮質から脳幹、脊髄、脊髄前角細胞までの神経経路に障害が有る。
筋は痙直しているが萎縮又は繊維束萎縮がない。
また間隔が変化し筋伸展反射は更新する。バビンスキー反射が見られる。
脳血管障害、頭部外傷、脳腫瘍、多発性硬化症、ミエロパチー、運動ニューロン疾患、ポリオなど。
下位運動ニューロン障害 脊髄前角細胞から末梢部で筋に繋がる神経経路に障害がある。筋力が低下し萎縮または繊維束痙縮がある。
感覚の変化があり筋伸展反射は減弱または消失している。
多発性ニューロパチー、ギランバレー症候群、糖尿病、アルコールによる多発神経炎、絞扼性神経障害、外傷、ふぐ中毒など。
神経筋接合の障害 筋力は正常、または低下し萎縮又は繊維束萎縮がない。筋伸展反射は正常、または減弱している。眼瞼下垂、複視がある。 重症筋無力症、ランバート-イートン無筋力症症候群、ボツリヌス症(乳幼児のはちみつと北朝鮮へ行って拉致されたアメリカ人学生が返されたが脳に損傷すぐ死亡で話題になった)、有機リン中毒など
筋肉の疾患 筋力が正常で繊維束収縮がない。筋伸展反射は正常または減弱している。
筋硬直が見られる。四肢の近位筋に左右対称な筋力低下が見られることが有る。
多発性肺炎、多発性筋炎、筋ジストロフィー症、甲状腺疾患、周期性四肢麻痺など。

麻痺の分類と病変部位

麻痺 状態 病変部と疾患
単麻痺monoplegia 四肢のうち1肢だけ運動麻痺。 筋萎縮なければ脳血管障害(出血や梗塞)や腫瘍などの上位運動ニューロン障害、筋萎縮があれば下位運動ニューロン障害を疑う。
片麻痺hemiplegia 上・下肢の片側だけの運動麻痺。 内包付近の脳血管障害(出血や梗塞)が最も多い。大脳皮質、大脳白質、脳幹の障害の場合も有る。外傷によって起こることも有る。低血糖で一時的に起こることも有る。
対麻痺paraplegia 療法の下肢の運動麻痺。 脊椎疾患が最も多い。痙性の場合は上位運動ニューロン障害、弛緩性の場合は下位運動ニューロン障害を疑う。
また突発性の場合はSpinal Cord Injuriesや脊髄血管障害、、慢性の場合は脳性麻痺、脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、慢性脊髄硬膜外腫瘍、脊髄空洞症、筋萎縮性側索硬化症が疑われる。
なおギラン・バレ症候群、感染性脊髄炎、多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎なども引き起こされる。
四肢麻痺quadriplegia 両方の上・下肢の運動麻痺。 脳幹や脊髄の病面(外傷、腫瘍、炎症、椎間板ヘルニア、後靭帯硬化症、頚椎管狭窄症、多発性硬化症など)が多い。
大脳、末梢神経、神経筋接合部の病変の場合も有る。
完全に麻痺はギラン・バレ症候群、脊髄病変が、退社亜製なら周期的四肢麻痺が疑われる。

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