いつかの話ですが、仲良くなったあるデイサービスの患者さんの話。
認知症だけどまだそこまで進んでおらず歩ける人。
ただ亭主関白だったのか奥さんが身の回りのことをすべてするので、本人は何もできないっていう人だった。
一人で散歩も行かない、買い物も炊事洗濯も奥さん。
毎日食べる寝るの毎日。
私が病室を見に行くと寝たきりだった。
奥さんの話。
「夜寝ないねん。」
「お昼ご飯を食べさせに来てるねん。」
お昼は食べさせなくても自分で食べれる人だが食べれなくなっていた。
夜寝ないと病室をうろうろするので病院の看護師は家族に電話する。
深夜に呼び出されて「家族はまたか〜」と言う。
夫は面目ないって感じになる。
そして昼間は寝ている。何もすることもないので。いや、薬で眠らされている。
そりゃ昼間寝ると夜寝れないだろう。
ベッドには柵がしてある。
ヨボヨボなのでこの柵があるとこの人はベッドから降りられない。
昼間寝ているのにどうやって夜寝ているんだろうか?
そりゃ薬しかないだろう。
逆に毎日寝るふりして意識がもうろうとしているのかもしれない。いや、薬で意識が朦朧としているのだろう。
医者は、「こうなるとトントントーンと進むよ〜」と説明する。
トントン進むらしいですね。トントンというイントネーションが何かをごまかしている気がする。
家族は、もう夫はダメですという印象を植え付けられる。
家に連れて帰ると私が大変だわ!
こういう人はだんだん衰弱していく。
まずご飯が食べられなくなる。
食べられなくなると、意識がはっきりしているなら胃瘻にして胃から栄養を入れて、また食べられるように嚥下訓練する。
だけど、こういう人はもう意思がない。
次は栄養剤を鼻や点滴で入れる。
ここまでくると、もう患者の意識はない感じになってくる。
医者は、そろそろ寿命です、老衰です、よく頑張りましたって言う。
医者は家族に「これ以上頑張りますか?」と聞く。
家族はもうこれ以上頑張らなくていいって言う。
これが、DNR(Do Not Resuscitate)とは、「心肺蘇生を行わないでください」の同意となる。そうなると病院は救命処置を行わなくて済むわけ。
療養型病院は救命処置はやらない、やりたくない、そういう設備や人材がいないのが現状なので。
だんだん栄養を減らしていって栄養を止めて水だけを点滴する。
だんだん水の量も減らしていく。
そしてお亡くなりになる。
胃ろうで吐く、小腸チューブで注入量を減らすと安定でもあった。
高齢で体が受け付けなくなり、量を減らしていく。これは老衰だ。
この例は老衰なのか疑問だ。
他の病院や老人ホームに行けば、もう一度家で元気に過ごせたはず。
そうして本来まだ生きられる人が死に追いやられる現実を見ているとこれが病院か?って思う。
まあ死んでくれたほうが家族も病院も楽なのかっていう感じ。
病院に入院して死んでくれたほうが、在宅介護しなくて済むし、高額な老人ホームや特別養護老人ホームを探さなくて済む。
逆に若くして脳梗塞や認知症で寝たきりになった人の方がかわいそう。
そういう方達には、この老衰での死に方が進むことはあまりない。
おそらく、介護が必要な施設に入っている方が現状維持されてしまうため。
私が感じたある患者で感じた療養型病院の終末医療の印象は大体そんな感じです。
死亡率が高いのは、患者にこのストーリーを適用するためです。
だが、医療では「この役割を担う施設」というのは少ないと言われます。
この役割ってなに?
働く女性のワークスタイル、ライフスタイルに合わせた転職をサポートしてくれる、転職業者と相談するのをお勧めしますね。病院によって自分の人生を左右される仕事ではせっかくナースの仕事をしている意味はない!
ランキング形式にしてご紹介します!